「小児病棟付き添い食支援連絡会 えんたく」 第1回勉強会を開催。質疑も大いに盛り上がりました
医療機関の付き添い食支援の受け入れについて群馬県立小児医療センターの好事例を共有しました
「小児病棟付き添い食支援連絡会 えんたく」の連続オンライン講座がスタート。12月21日に第1回目の勉強会が行われました。
この連続講座が目指しているのは、専門家や実績のある支援団体から運営ノウハウを学び、各団体の付き添い食支援活動の維持・向上を図ること。また、全国で同じ思いを持って食支援活動に取り組む仲間を増やしていくことです。
連続講座 第1回 概要
【日 時】12月21日(木)19:00~20:30
【テーマ】医療機関の受け入れ事情・医療機関への働きかけ方
付き添い食支援の受け入れについて~群馬県立小児医療センターの好事例から学ぶ
【講 師】相川 良彦(群馬県立小児医療センター事務局長)
【食支援活動事例紹介】付き添いパパママ応援キッチンカー fufufu-soup
※アーカイブはございません
第1回目の参加者は51名。参加者のうち、食支援を実施している人は11名。実施していない人は40名でしたが、食支援活動を考えている人は18名いました。また、参加者の背景は、患者・家族支援団体関係者が22名と最も多く、医療関係者(医師、看護師、CLS、保育士、管理栄養士、事務職員など)も10名余りいました。そのほか患児の家族、子ども食堂運営者、料理教室主宰者などの参加があり、さまざまな背景を持つ人が付き添い食支援に関心を持ってくれていることがわかりました。
勉強会では、最初に「付き添いパパママ応援キッチンカー fufufu-soup」の青木佑太さんの活動事例報告があり、続いて青木さんのキッチンカーを受け入れた群馬県立小児医療センターの事務局長・相川良彦さんの講演を行いました。
青木さんからは、ご自身が付き添い当事者だったこと、支援のいきさつ、キッチンカーによる食支援事業を軌道に乗せるまでのノウハウや課題を共有いただきました。また、青木さんは食品メーカーと協働し、食品衛生管理面をクリアした冷凍スープや冷凍カレーを開発。生産体制を整え、他エリアで支援を始めたい方に安価で提供するのも可能とのことです。関心のある方は青木さんまでお問い合わせください。
●付き添いパパママ応援キッチンカー fufufu-soup
※Instagramで連絡が取れない方は、えんたく事務局のキープ・ママ・スマイリング担当者までご連絡ください。
続いて相川さんの講演では、ご自身が30年前に付き添い当事者になった経験があることに触れ、そうした経験からも付き添い食の提供は必要な支援だと考えていることを示されました。
そのうえで、相川さんは病院側がNPO団体等からの受け入れに際して最も重視しているのは「医療安全」であることを指摘。そして、青木さんのキッチンカーの事例をもとに食支援を受け入れるまでの病院側の調整について具体的に説明されました。
さらに、「どうすれば病院側に食支援の理解を得られるか」という観点からQ&A形式でのアドバイスもありました。
最後に相川さんは「難しく考えるのではなく、とにかく動いてみることが大切です」と話され、その言葉に参加者は大きな勇気をもらったようでした。
講演後の質疑応答でも、活発に質問が出たり、それぞれの事例を紹介し合ったりするなど充実した時間となりました。まさに「えんたく」という名に込められたとおり、立場を超えた意見交換の場が生まれつつある手応えを感じました。
お忙しい中ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
「えんたく」とは…?
丸いテーブルを意味し、円卓、縁卓といった漢字をあてはめることができます。非日常が続く小児病棟でも美味しいごはんの差し入れで、親御さんが病気のお子さんと同じ食卓を囲み、そこに笑顔が生まれることを願って活動している私たちの想いを体現しています。また、NPO団体、小児医療関係者など、付き添い食支援活動に縁ある者がみんなでテーブルを囲み、立場や役職に関係なく、意見交換や協働作業を行える場になることを願って名付けました。
※本事業は「タケダ・ウェルビーイング・プログラム2023」の助成をもとに実施されています。
第2回勉強会は1月に行います。テーマは「助成金」です。ご関心のある方は、ふるってご参加ください。
(※事前申し込みをした方のみ、当日都合が悪くなって参加できなくなっても次の勉強会までの期間はアーカイブ視聴ができます)
連続講座 第2回 概要
【日 時】2024年1月25日(木)19:00~20:30
【テーマ】助成金の申請と獲得について
【講 師】熊谷 紀良(東京ボランティア・市民活動センター)
【食支援活動事例紹介】インクルーシブ交流&付き添い入院応援「ぽこぽこトレイン」
※申し込みは締め切りました。