調査・提言・啓発

調査・提言・啓発

付き添い家族の実態を
把握・広く知ってもらう働きかけ

付き添い環境の改善に向けて、国や社会に働きかけることも活動の大きな柱です。「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」のような大規模調査の実施や国への提言、また、広く一般にむけた啓発キャンペーンも行っています。

付き添い家族の実態調査

「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」 詳細レポート公開

付き添いに伴う家族の生活環境の実態と支援状況を把握するために、2022年11月〜12月に実施した大規模調査「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」の詳細レポートを公開しました。

「入院中の子どもに付き添う家族のケア記録調査」 報告レポート(2023年1~2月)

付き添い者が子どもの療養上の世話やケアを行っている実態をさらに詳細に調べるために、2022年末に実施した「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」の回答者の中からご協力いただいた方(51名)を対象に2023年1~2月に3日間の「ケア記録調査」(どのようなケアを、どの時間帯に、何分行っているか、その際に看護職の補助者がいるのかどうか)を実施しました。

「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」を実施(2022年11〜12月)

今まで可視化されてこなかった付き添い者の実態を明らかにするために2022年末に調査を実施。3643人の有効回答数を得て、このテーマでは過去に例のない大規模調査となりました。2023年6月に記者会見を行い概要を発表。家族の置かれた過酷な環境と、本来は禁じられているはずの「労力提供型の付き添い」になっていることなどが明らかになり、メディアを通して、230回以上報道されました。

聖路加国際大学と共同で、「入院中の子どもの家族の生活と支援に関する実態調査」を実施 (2019年12月~2020年2月)

付き添い者の現状を明らかにし、医療関係者とともに支援のあり方を考えるために聖路加国際大学(東京都中央区、学長:堀内成子)大学院看護学研究科の小林京子教授(小児看護学)と共同で「入院中の子どもの家族の生活と支援に関する実態調査」(調査期間:2019年12月~2020年2月)を実施しました。このたび、調査結果の概要がまとまりましたので公表いたします。

独自調査「入院中の子どもと付き添い家族の困りごとや不安について」実施(2020年4〜5月)

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、活動を通して入院中のお子さんに付き添っていらっしゃるご家族からさまざまな不安や困り事に関する声が聞こえてきました。しかし、病院ごとに付き添い者への対応やルールは異なり、その実情を正確に把握することができませんでした。そこで、実情に即した適切な支援を行っていくために緊急アンケートを実施いたしました(2020年4月20日~5月15日)。

独自調査「子どもの入院への付き添い体験に関するアンケート」実施(2019年4〜5月)

子どもが入院すると、子どもだけでなく家族にも様々な影響を与えることがこれまでの調査から判明しているものの、付き添い家族(特に負担の大きい母親)から直接、実体験を聞き取る調査はあまり行われてきませんでした。そこで、2019年4月に独自にウェブ調査【子どもの入院への付き添い体験に関するアンケート】を実施。全国から222名の回答が寄せられました。

政策・提言(寄稿)

付き添う家族の代弁者として、国に政策提言を行うことも活動のひとつです。「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」の概要発表では、記者会見と同日に子ども家庭庁、厚生労働省に要望書を提出しました。 また、メディアへの寄稿も行っています。

「令和6年度診療報酬改定について」(2022年2月)

2月14日、厚生労働省で第584回中央社会保険医療協議会総会が開催され、保育士・看護補助者の配置に診療報酬が認められました。さらに、小児入院医療管理料を算定する医療機関には家族の付き添い環境に配慮することも規定されました。

私たちが優先的課題として国に要望していた、付き添い者の「食事・睡眠・見守り」の状況を解決するための対策がこの改定内容にはすべて盛り込まれており、高く評価します。
そして、「入院中であっても子どもの成長・発達に対する支援が行われ、かつ希望によって家族等が子どもに付き添う場合に家族等に過度な負担がかからない医療機関の体制を確保する」観点から診療報酬の改定が行われたことにより、小児の入院・付き添い環境にパラダイムシフトが起きることを期待しています。

「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」発表に先駆けて、国に要望書を提出。翌日、大臣が記者会見。

2023年6月1日、厚生労働省記者クラブで記者会見を開き、調査の概要を公表しました。また、それに先立ち、こども家庭庁・厚生労働省に、この調査から見えた課題を改善していただくよう要望書を提出しました。翌日には小倉将信こども政策担当大臣(当時)が記者会見で、「付き添い入院の負担軽減に向けて、2023年度中に小児の医療機関を対象にした実態調査を行う」と明らかにしました。

雑誌「小児看護」2022年6月号に特別論稿「入院している子どもに付き添う家族への支援」が掲載されました

小児医療の看護に携わる看護師のバイブルとして30年を超える歴史をもつ雑誌「小児看護」の2022年6月号に、当団体理事長・光原ゆきと理事・渡辺千鶴が連名で寄稿した特別論稿「入院している子どもに付き添う家族への支援」が掲載されました。

「子どもと家族が安心して過ごせる入院環境」を特集テーマとした号の中で、キープ・ママ・スマイリングが実践している子どもの入院に付き添うご家族への支援活動とともに、コロナ禍をきっかけとした「付き添い生活応援パック」の無償配布をはじめとする、全国の小児病棟の医療者と協働・連携した取り組みについてご紹介しました。
全文は以下よりご覧いただけます。

日本精神衛生会発行の広報誌「心と社会」に、時評「withコロナ時代の家族支援」が掲載されました

公益財団法人日本精神衛生会が発行する広報誌「心と社会」184号に、NPO法人キープ・ママ・スマイリングの理事長・光原ゆき、ならびに理事・渡辺千鶴が連名で執筆した時評「withコロナ時代の家族支援」が掲載されました。

全国の付き添い経験者を対象として2019年に実施したウェブアンケートの結果にもとづく子どもの入院に付き添う家族の実態について記載するとともに、その日常がコロナ禍によってどのような影響を受けているのかを記述しています。また、小児病棟において感染防止対策が強化される中、孤立を深めるご家族を支えるために当団体が行ってきた支援についてもご紹介しています。
全文は以下よりご覧いただけます。

啓発キャンペーン「Smiling Family Days」

付き添いの厳しい環境は、長いあいだ当事者以外にあまり知られていない課題でした。状況を改善するため、“社会課題”として広く一般に認知してもらうための活動もしています。特に母の日から父の日の約6週間は啓発キャンペーンとしてさまざまなイベントを開催しています。

「Smiing Family Days2023」

初の試みとして「#あなたもつきそい応援団に」をつけたSNS発信でプレゼントがあたる特別企画を開催。3つのオンラインイベントや募金箱の設置、特設サイトで情報紹介などを行いました。

「Smiing Family Days2022」

家族や医療者に向けたオンラインシンポジウム、クチコミサイト立ち上げのためのクラウドファンディング、特設サイトでの情報紹介、一青窈さんのトークショーやミニライブなどを行いました。

「Smiing Moms Days」(2021)

「付き添い生活応援パック」を開始するためのクラウドファンディング開催、「コロナ禍における小児病棟と付き添い家族の現状と課題」オンラインシンポジウム、付き添い入院に役立つ情報のインスタライブなどを開催しました。

私たちの活動

We are Smile KeepersWe are Smile Keepers

全国の病児を育てるお母さんや家族を応援
するために、皆さまの支援をお待ちしております。

寄付する